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本のない書斎/中身のない研究

「四つの署名/4つのサイン」The Sign of Four アーサー・コナン・ドイル

 

子供の頃に読んだことがあったが、内容はすっかり忘れていたのであらためて楽しめた。「緋色の研究」でもそうだったが、犯人の過去というか動機がそれなりのページを割いて語られる。どちらも異国の地での出来事であるのが印象的だ。東インド会社が出てくるのはいかにもイギリスの作品らしい。今読むと歴史上の出来事のようだが、このような背景は、当時のロンドン市民にしてみれば今よりずっと身近に感じられたことだろう。

 

「緋色の研究」と比較すると「四つの署名」は冒険の色が強い。 シリーズものとして重要な出来事は、ワトソンがモースタン・メアリー嬢と結婚すること、になるだろうか。

 

最初の作品である「緋色の研究」だけシャーロック・ホームズの人物像が少し異なる、ということだが、たしかに、「緋色の研究」では警察に手柄を横取りされることを良く思っていない様子であったのが、「四つの署名」では手柄には興味がなさそうに描かれている。こちらの方が今日のシャーロック・ホームズ像に近いというか、しっくり来る。

 

冒頭からコカインを打っているホームズ。ホームズの事件解決により、ワトソンは妻を、ジョーンズは名声を得た。 「君には何が残る?」と聞くワトソンに「コカインの瓶が残っている」と答えるラストは、子供向けのバージョンではどのようにアレンジされているのか気になるところである。

 

 

四つの署名

 

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