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本のない書斎/中身のない研究

「少年探偵団」 江戸川 乱歩

 

ウィキペディアによると、これがシリーズの2話目らしい(1話目は「怪人二十面相」である)。

 

古い作品には「今日からみれば、不適切と受け取られる可能性のある表現」についての注があることが多いが(というかほとんどだが)、この作品の場合特に「インド人」に関してそれが顕著である。

 

今回の敵は「黒い魔物」だが、やっぱり正体は二十面相である。前回明智が捕まえたのは二十面相ではなくその部下だったのだという。誰も本当の顔を知らないからこそできるトリックである。

 

二十面相も少年探偵団も、お決まりの奥の手を持っており、パターンとしては似たり寄ったりであるが、「水戸黄門」を見るような感じだと思えばそれなりに楽しめる。「お約束」を楽しむのだ。

 

関係ないが、乱歩の作品に登場する色は「黒」「赤」「金」のイメージがある。作品タイトルについていることも多い。闇とか血とか金(かね)や財宝とかが、犯罪小説とは切っても切れないモチーフであるから、ということもあるだろうか。あらゆる色が描かれるパノラマ島奇譚でも、一番印象深かったのは「黒」だった。ラストは鮮血の赤い花火だ。わたしの主観ではあるが、やはり乱歩の世界観には、毒々しい色が似合うようだ。

 

 

図書カード:少年探偵団

 

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