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本のない書斎/中身のない研究

「D・D・Tと万年床」 坂口 安吾

 

安吾の「明日は天気になれ」を読んでいて、D・D・Tの話が出ていたのでこちらも読んだ。D・D・Tというのは薬品の名前だが、おそらくは強力な殺虫剤であろう。

 

わたしは安吾の部屋の写真がとても好きだが、このエッセイを読むととてもここには住めないな、と思わされる。

 

蜂もカマキリも蝶も蝉も蛾も蠅も、私の部屋へ来たが最後、翌日は屍体をさらしてしまうから、死屍ルイルイ、これだけは、すこし、きたない。けれども、その屍体にたかる虫も育つ心配がないのだから、一年もたつと、自然にみんな風化してゴミと帰し、天地自然の理にかなっている。

 

「私はむかしは一ヶ月か二ヶ月目ぐらいには部屋を掃除していたのであるが」とあるが、それでも少ない方であると言わざるを得ない。まあでもそんなものなのかもしれない。家の中に虫が死んでいるくらい、むかしは別にふつうのことだったろう。

 

坂口安吾全集〈18〉 (ちくま文庫)

坂口安吾全集〈18〉 (ちくま文庫)

 

 

図書カード:D・D・Tと万年床

 

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