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本のない書斎の書評ブログ

醜悪にして美しい絶版本【夜のみだらな鳥】ホセ・ドノソ

 

絶版本。ホセ・ドノソの「夜のみだらな鳥」。

どうしても読みたかったのでAmazonでそこそこの値段(定価の4倍くらいでした)で注文したのですが、それでも買って良かったと思えるすごい本でした。

 

感想

"名門アスコイティア家に、待ち望まれていた嗣子《ボーイ》が誕生した。だが、その子はふた目と見られぬ畸形だった。奇妙な彫像や異様に剪定した倭木、国中から集められたあらゆる類の不具者で埋まり、美と醜が完全に逆転した屋敷が《ボーイ》のために用意される"

 

この紹介だけでも惹かれるのですが、これはこの本のほんの一部。

体の九つの穴を縫い塞がれた化け物「インブンチェ」のモチーフが全体に漂い、現実も幻想も夢も時系列も何もかもが縦横無尽に入り乱れ、語り手の視点はあまりにも自由自在。過去や未来に自在に移動したり、ごく自然に全く別の人物や物の視点で語りだしたり。この説明ではちょっと何言ってるかわからないかもしれませんが、わたしの語彙では説明できません。あらすじをまとめることさえ困難です。絶版でなくなって、もっと気軽に手に取れるようになると良いのですが。

 

個人的にはとてもおすすめです。ものすごい読書体験ができます。

 

 

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