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本のない書斎/中身のない研究

「明治開化 安吾捕物 その七 石の下」 坂口 安吾

 

囲碁好きの安吾らしい作品。碁の最中に毒を盛られた千頭津右衛門は、碁盤の方角を指さして死んだ。それが、津右衛門しか知らない宝の在り処を示すダイイングメッセージというわけだ。

 

これは「石の下」という手で、碁をよく知るものにしか分からない。それから20年後、当時を再現するために集められた甚八はこれに気付いて石の下を探し始めるが、再現の最中に今度は甚八が毒殺されてしまう。

 

「虎は碁をうつかエ」
「ハ。ヘタの横好きで」
「虎のタンテイ眼では、碁がヘタなことは知れている。石の下を心得ているかエ」
「ハ。それを心得ませぬのが、まこと痛恨の至りで」
「石の下とは、こんな手筋だ」
 海舟はサラサラと並べてみせた。それを私が代って読者に解説すると次のようなことになる。

 

この作品はここで終わっているが、本来はこの後に何か解説のようなものがあったのかもしれない。

 

安吾捕物帖〈第5巻〉 (1958年)

安吾捕物帖〈第5巻〉 (1958年)

 

 

坂口安吾 明治開化 安吾捕物 その七 石の下

 

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